平成19年 9月定例会(第3回) 平成19年第3回
根室市議会定例会会議録 第 2 号 平成19年9月26日(水曜日)午前10時0分開議〇議事日程 日程第1 一般質問 日程第2 議案第56号から議案第59号及び報告第13号 日程第3 議案第53号から議案第55号〇出席議員(20名) 13番 議 長 嶋 津 隆 之 君 6番 副 議 長 熊 谷 雅 史 君 1番 議 員 鈴 木 一 彦 君 2番 〃 高 本 みさ子 君 3番 〃 神 忠 志 君 4番 〃 小 沼 ゆ み 君 5番 〃 千 葉 智 人 君 7番 〃 波 多 雄 志 君 8番 〃 田 塚 不二男 君 9番 〃 竹 内 正 利 君 10番 〃 永 洞 均 君 11番 〃 遠 藤 輝 宣 君 12番 〃 滑 川 義 幸 君 14番 〃 五十嵐 寛 君 15番 〃 久保田 陽 君 16番 〃 中 林 直 君 17番 〃 佐 藤 敏 三 君 18番 〃 澤 崎 文 剛 君 19番 〃 藤 根 元 吉 君 20番 〃 壷 田 重 夫 君〇出席を求めた者 市 長 長谷川 俊 輔 君 教 育 委 員 会委員長 前 田 康 君 代 表 監 査 委 員 宮 野 洋 志 君 農 業 委 員 会 会 長 中 川 勉 君
選挙管理委員会委員長 高 村 靖 徳 君〇委任を受けた説明員 副 市 長 石 垣 雅 敏 君 総 務 部 長 小田嶋 英 男 君 市 民 福 祉 部 長 細 井 芳 夫 君 水 産 経 済 部 長 奥 田 誠 二 君 建 設 水 道 部 長 嶋 倉 博 義 君 会 計 管 理 者 島 野 治 人 君 病 院 事 務 長 島 谷 満 君 消 防 長 武 田 静 夫 君 総 務 課 長 垣 通 鎮 夫 君 企 画 政 策 室 長 長谷川 時 寛 君 北方四島
交流センター館長(兼)
北方領土対策室長 高 橋 雅 典 君 情 報 管 理 課 長 高 橋 稔 君 財 政 課 長 堀 合 康 文 君 税 務 課 長 泉 博 文 君 市 民 環 境 課 長 菊 地 幹 夫 君 社 会 福 祉 課 長 岩 山 幸 三 君 介 護 福 祉 課 長 吉 本 恭 郎 君 保健課長(兼)
医師確保対策主幹 竹 脇 秀 斗 君 水 産 港 湾 課 長 佐 田 正 蔵 君 水 産 研 究 所 次 長 博 田 功 君
水産加工振興センター所長 鈴 木 義 克 君 農林課長(兼)
春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター館長 村 田 裕 治 君 商 工 観 光 課 長 野 田 敏 君 都 市 整 備 課 長 鎌 重 清 二 君 用 地 主 幹 星 山 祐 二 君 建 築 住 宅 課 長 谷地中 義 幸 君 上 下 水 道 課 長 鵜ノ澤 馨 君 施 設 課 長 初 井 一 彦 君 浄 水 場 長 畠 山 義 治 君 会 計 課 長
会計管理者事務取扱 病院事務局管理課長(兼)
病院事務局医療情報室長 本 田 俊 治 君
医師確保対策室長(兼)
病院建設準備室長 佐々木 利 行 君 消 防 本 部 次 長 加 藤 義 則 君 消 防 本 部 総務課長 織 田 勝 洋 君 消 防 本 部 警防課長 宗 像 淳 君 消 防 署 副 署 長 佐 野 一 雄 君 消 防 署 副 署 長 野 口 英 明 君 消 防 署 救 急 主 幹 長 尾 勝 則 君 総 務 係 長 谷 口 博 之 君 教 育 長 鈴 木 健 二 君 教 育 部 長 平 松 利 英 君 教 育 総 務 課 長 今 井 泰 和 君 施 設 担 当 主 幹 鎌 田 治 君
社会教育課長(兼)
勤労青少年ホーム館長 佐 藤 達 雄 君 社 会 体 育 課 長 成 田 勝 典 君 総 合 文 化 会 館 長 石 塚 秀 雄 君 図 書 館 長 下栃棚 弘 子 君 監 査 委 員
事務局長 北 谷 英 俊 君 農 業
委員会事務局長 村 田 裕 治 君
選挙管理委員会事務局長 高 橋 稔 君〇
出席事務局職員 議 会 事 務 局 長 高 島 成 司 君 議 会 事 務 局 次 長 丸 山 一 之 君
議会事務局議会総務係長 後 藤 幸 雄 君 事 務 局 書 記 佐々木 有希乃 君 事 務 局 書 記 愛 澤 英 王 君────────────────────────
○議長(
嶋津隆之君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。 初めに、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員に、5番
千葉智人君、11番遠藤輝宣君、18番澤崎文剛君を指名いたします。 ここで
事務局長から諸般の報告をさせます。
◎
議会事務局長(高島成司君) おはようございます。 御報告申し上げます。 初めに、会議の出席状況でありますが、ただいまの出席は19名、欠席は1名であります。 欠席のうちで欠席する旨届け出のありました議員は、
神忠志議員です。 本日の議事日程及び諸般の報告は、お手元に御配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。 以上で報告を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) それでは、日程第1、一般質問を行います。 順次質問を許します。 初めに、15番
久保田陽君。 久保田君。
◆(
久保田陽君) おはようございます。 通告に従って質問をさせていただきます。 初めの質問は、
行政評価システムの内容とその導入の状況であります。 平成16年3月に導入されていた
行政評価は、評価点数などの課題があることなどによって、近く改善をされ、現在その活用を図りながら、次期の決算報告に反映させる計画とお聞きをしております。この改善後の
評価システムの目的と効果についてお伺いをいたします。 質問の2点目は、平成11年に
地方分権一括法の施行に伴い、現在国は各
地方自治体との間において分権への加速を進めてきております。この制度を端的にあらわすと、国の権限や財源を市町村に移行することで地域住民の要望をより細かな政策へと活かす展開を図られるようにすることなどを目的に置かれております。また、道州
制は都道府県が広域となった市町村の調整を図るとともに、市町村全体にかかわる権限を補完し、市町村との連携を図りながら地域との、国との調整役も担っていくと考えられております。 しかし、現状としてこの制度達成を進める上で数多くの権限やそれに伴う財源の配分枠について、国と地方との主張に温度差があるために、その配分調整による綱引きが続いていると受けとめております。 さきの9月12日に、安倍総理の突然の辞任が報道されました。前総理の前日の所信表明においては、この
地方分権を最終の仕上げとして、道州制の実現に向けて検討を加速させていくと表明をされております。また、今回かわった福田総理においても、この
地方分権制度の推進は地方と都市との格差解消に向けて必要と論じております。そのことから、この制度は従来の計画を基軸に進められるものと受けとめられております。 このような
地方分権へ向けて検討内容が進められる中で、各自治体としての受けとめ方や今後の対応をどのように統制を図られた意見となっているのか、地方六団体や
全国知事会、
全国市長会において分権に賛成との意思表示をされておるようでございます。 しかし、私はこの分権に向けた方向を小規模な自治体ほど、より慎重に推移を見きわめていく必要があると考えております。この
方向いかんで、今後の地方自治の
運営そのものを問われていくものと同時に、さまざまな課題を抱えることも予測されるからであります。とりわけ、各自治体のあり方や体制についても検討を加えなければならないと判断されてまいります。そこでお聞きするのは、根室市としてこの
地方分権制度に対する考え方をどのようにお考えになっているのか、あわせて
地方分権制度に向けてどのような検討をなされているのかを伺うものであります。 質問の3点目は、
地方分権を進めていく上で道州制への動向も注視しつつ、今後の対応も考慮されなければなりません。更に、
支庁制度改革への考え方、加えてこれらの前提条件としてとらえられている
市町村合併の考え方、このような一連の流れは、将来の根室市としての
自治体運営とも深くかかわってくるものと考えると、制度への対応は一層重要な
検討項目となっていくものと考えます。これら一連の制度をどのようにとらえているのか、一度整理をしていく意味から、道州制、
支庁制度改革、
市町村合併の考え方について、改めて市長のお考えをお聞きいたします。 私はこの目的にある都市と地方の格差を埋める方法としては、賛成の意は唱えたいと思っております。しかし、この一連の流れから地方と都市の格差是正を整備されるまでさまざまな不確定要素はあるものと思っております。つまり、この
分権制度の始まりによって
国体そのものの形はどのような形になっていくのか、その姿をどのように描いているのか、大変見えにくい状況であると同時に考えているからであります。 この流れを整理してみると、
市町村合併によって現実統合された市町村数は1999年の3,230市町村から2008年では1,800市町村となっとります。各
地方自治体数の
現状合併率は、
全国平均数値で45%であります。3年後には更に統合されることも予測されてまいります。その統合された単位の
地方自治体を今度は道州制の考えに基づき各都道府県がそのまとめ役として担っていくことになります。そうなると、国の権限は軽減化あるいは省力化によって国の役割は大きく変わっていくんだろうと想像ができます。今ある各省庁の機能配分を進めることによって、自治体の運営を自らの
裁量いかんで運営することを可能とする。そのために、地方の権限を大きくすると言ってることから、現状にある
中央集権体制から地方への権限分配によって、地方の
自治運営は大きく改善されていくものと期待はされております。この期待を都市と地方の格差の是正として表現していると思われております。 しかし、このような制度で都市と地方との格差が本当に埋まっていくのだろうかと、多くの不安と疑問もぬぐい切れません。この疑問の一つに、政府はこの
地方分権制度の先導役に、
地方分権改革推進委員会の発足をさせ、そこで地方案の取りまとめをしております。その委員長には、伊藤忠商事の
会長丹羽宇一郎氏が委員長として進めております。 今月13日付の道新報道には、
全国知事会や
全国市長会の要望書に対して、各省庁間の姿勢を問う記事が掲載されております。この要望書の回答について、国から地方に権限移譲を求めた数は313項目、そのうち各省庁の回答したのは1割であったという内容でありました。つまり、各省庁の9割はこの制度には後ろ向きであるような受けとめられ方の内容で報道されておりました。つまり地方という区分がどのように変わっていくのか、また
国体そのものの形がどのようにおさまっていくのか、この
地方分権制度の先にどのような国体を描いているのかであります。更に予測を加えると、
現行憲法下における
米国型州立制の自治体の形を想像しているのかという意味もあります。その形がはっきりいまだ示されてないと私は思っております。現状この制度に向けて各
地方自治体は自らの対応をさまざまな立場で、またそれぞれの観点を持ちながら各
自治運営のあり方を水面下で模索しつつ練り上げているものと予測はされます。 このように、
全国市長会の動向など、基本的な考え方はどのような方向にあるのか。その情報内容をもとに、全道市長会においてどのようなスタンスで進められているのか、改めて市長の情報など加え、お伺いをするものであります。 質問の最後は、病院会計の処理方法についての考え方であります。 この項の初めは、平成19年度の当初予算を
収支不足となる予算を計上しております。この
収支不足に対し、今後どのような対応を考えているのかをお伺いいたします。 市長は、この当初の
収支不足額について、医師の常勤化に期待することで、前年並みである12名の
常勤医師確保を目標にすることで、
収支不足の圧縮に努めるという説明をされておりました。しかし、さまざまな働きかけも及ばず、残念ですが目標数値には届いておりません。今月からその医師数は10名は満たすことの報告を受けることとなりました。その期間においても
収支不足額の増加は避けられず、
医師確保の努力分は解消に向かうものの、昨日の答弁にありましたように、その不足額の圧縮は
足踏み状態となると言えるのではないでしょうか。したがって、今後増加する不足額をどのように処理をされるのか、この項の2つ目として、昨日の答弁もありましたが、改めて基本的なお考えをお聞きいたします。 この項の3つ目は、
病院改善ビジョンの状況であります。 6月定例会において御答弁されておりましたが、
改善ビジョンであります。現在この内容はどのような改善を計画されているのか、お聞きをいたします。 最後の質問になります。私たち新風として病院建設にかかわらず、日々の
病院運営の改善に努めることへの必要性を求めてまいりました。そこで、今年度進めている、また実行された院内運営における
改善内容について、どのような改善をなされたのか、簡潔にお聞きを申し上げ、壇上からの質問といたします。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) おはようございます。
久保田議員の質問にお答えをいたします。 初めに、
行政評価システムの目的と効果についてであります。 新たな行政課題や社会情勢の変化に的確に対応できる
行政サービスを構築するためには、あらゆる行政分野において政策決定の段階で適切な点検や評価を行うことが今まで以上に必要となっております。このことから、その手法として、
行政評価についてこれまで検討を進めてきたところであり、今年度におきましては臨時事業を対象とし、
事務事業評価を実施しているところであります。
行政評価システムの目的と効果といたしましては、1つには効果、効率、
目的達成度などをチェックして行政資源の効率的な配分に役立てること。2つ目として、評価の結果などを公表することによって説明責任を果たすこと。3つ目として、職員の
意識改革や組織改革に結びつけることなどが上げられます。 また、これらの目的と効果を達成するためには、
行政評価による計画、実行、評価、改善といった
マネージメントサイクルの実現や評価結果を活用するという職員の
意識改革と的確に評価する能力開発が必要であると考えております。 次に、
地方分権制度についてでありますが、これまで国が持っていた権限や財源を都道府県や市町村に移すことで、地域のことは地域で決定し、自主的、自立的に地域の実情に合った行政を展開できるように制度を変えていこうとするものであり、個性豊かで活力ある地域社会の実現に大きく寄与するものと考えております。 一方で、
地方自治体は、多様化する
市民ニーズへの対応など、地域の自主自立に向けて、これまで以上に自らの判断と責任が求められることになり、地域の生き残りをかけた
地域間競争の時代を迎えており、財政基盤の整備や組織機構の見直しをはじめ、さまざまな分野で整備を進めることが必要であると考えております。 こうした中で、本年5月に
地方分権改革推進委員会が取りまとめた
地方分権改革の目指すべき方向性については、
全国市長会を含む地方六団体が一定の評価をしたところでありますが、他方、国税と地方税の税源配分を5対5にするという国から地方への大幅な税源移譲については明記されず、抽象的な表現にとどまったことは残念であるとの見解を表明しております。 また、単なる税源配分では、人口が少ない地方と大都市とでは新たな格差が生じるおそれもあるとの意見も
北海道市長会の中では出されているところであります。私は、
地域間格差の解消や持続可能な住民主体の豊かな社会形成など真の
地方分権型社会の実現には、それに対応できる
税財政基盤等の条件整備を税源移譲や
地方交付税を含めた財源対策の観点から進め、
基礎的自治体である市町村の充実強化を図ることが不可欠であると考えております。 次に、道州制、
支庁制度改革、
市町村合併についてでありますが、道州制につきましては、全国を幾つかの大きなブロックに分けて、都道府県にかえ新たな
広域自治体として道州を設置するもので、道州や市町村が今よりも大きな役割、権限を担い、地域のことは地域で決定できる地域主権型の国づくりを目指すものであります。 北海道で実施、検討している道州制特区につきましては、道州
制特区推進法による
権限移譲項目が小規模なものであったことから、実質的な成果は今後の取り組みによるものと考えております。 また、
地方分権、
地域主権型社会の実現を目指す上で、事務、権限の移譲を受ける
基礎的自治体である市町村の強化が不可欠であり、税財源の充実、更には昨年北海道が策定いたしました
北海道市町村合併推進構想を踏まえ、それぞれの地域における地理的、
社会的環境に合わせた
市町村合併も一つの手法とした検討が必要であると考えております。 一方で、北海道における
支庁制度改革につきましては、道州制と一体とした考え方で進められているところでありますが、私は
基礎的自治体である市町村の充実強化を進める上で、拙速であってはならないと考えており、
地方分権改革の進展に合わせた道内各市町村の動向を踏まえた後に、改めて論議されるべきものと考えております。 次は、
病院事業会計の
収支不足額に対しての今後の対応についてであります。
市立根室病院の
経営見通しにつきましては、昨日、高本議員の御答弁で申し上げましたとおり、
病院事業収益では上期の
医師不足による患者減や手術処置ができなかったことなどの影響により、
入院外来収益の減が大きく、25億1,700万円となり、当初予算に比べ4億8,500万円の減となる見込みであります。 一方、
病院事業費用につきましては、患者数の減に伴い、薬品、
診療材料費が減となるものの、
短期出張医師にかかわる報酬、旅費、ハイヤー借上料及び謝金の増などにより32億5,400万円となり、当初予算に比べ1億6,900万円の減にとどまる見込みであり、
病院事業会計総体では7億3,700万円の純損失となる見込みであります。
常勤医師が6名にまで落ち込んだことにより、上期に発生した
収支不足額が
病院経営に大きな
マイナス影響をもたらしており、また今後の
医師確保の状況によりましては、
久保田議員御指摘のとおり、
収支不足額が更に拡大するものと考えております。 このため、引き続き
医師確保対策に全力で取り組んでまいりますが、同時に早急な
経営改善対策が必要でありますことから、すぐにできる日々の対策を
収入確保と
経費節減の両方で徹底して行うとともに、
経営改善ビジョンの策定作業を同時並行で行い、収支構造の見直しを進め、
収支不足の圧縮に努めてまいりたいと考えております。 次に、今後増加する
不良債務の処理方法についてであります。 現行の医師体制のままでは、当初予算との乖離を埋めるまでには至らなかったことから、
不良債務の
計画的解消と単年度収支の均衡を目的とする
経営健全化計画の推進が難しい状況となっているものと考えております。 このため、
収入確保対策や
経費節減対策の徹底を図ることはもちろんのこと、
医師確保対策を更に積極的に進めることに加え、市立病院の
診療機能、
診療体制などの方向性を
経営改善ビジョンとして明確にし、その上で
不良債務の解消についての方向性を示してまいりたいと考えております。 次に、
病院改善ビジョンの目的とその内容についてでありますが、これまで第5次
経営健全化計画に基づき、さまざまな
収支改善を行ってきたところでありますが、平成18年度からの大幅な医師の減員により、
経営健全化計画の目標の一つであります単
年度収支均衡を図ることは困難な状況となっているものであります。このため、新たな
経営改善が必要でありますことから、現在
市立根室病院が置かれている厳しい状況をしっかりと見据え、
経営改善ビジョンを策定することとしたものであります。 この
経営改善ビジョンは、
市立根室病院に必要な
診療機能や
診療体制について新たな目標を定め、またすべての費用について見直しを行い、具体的な削減目標を定めるなど、今後の経営体制や経営方針など
病院経営の枠組みを明らかにするものであります。 7月から事務局を中心に各部門とのミーティング、
先進地視察などを実施し、
経営ビジョン検討項目の精査作業を進め、8月末には副院長をトップに、医師、看護師、
医療技術職及び事務職による横断的な組織を立ち上げ、
検討作業を開始したところであります。 具体的な
検討項目といたしましては、診療科目、機能、
救急医療体制、病棟、外来の看護体制及び
医療技術者の体制、診療科別の
患者動向目標、
収入確保、
経費節減のための具体的な目標設定、
各種経営指標の設定、
患者サービス、院内環境の見直し等を予定しているところであり、今後精力的に
検討作業を進め、年度内の早い時期に取りまとめてまいりたいと考えております。 最後に、今年度進めている
病院運営の
改善内容についてであります。 第5次
経営健全化計画のもと、収支均衡を図ることを目標に、
収入確保、
経費節減に努めてきたところであり、本
年度決算見込みベースで
許可病床数の変更や
食事療養特別加算の実施など
収入増加対策で15項目、
アウトソーシングの実施や職員定数の削減など
経費削減対策で21項目の改善を図り、約2億7,000万円の効果があったものと判断しております。今年度既に進めている改善策といたしましては、看護基準の引き上げによる
入院基本料の増収、光熱水費、燃料費の節減、
ハイヤー借り上げの一部直営化、契約単価の見直し等を実施しております。 更に、下期の契約時期を目途に、薬品費の削減、
診療材料費の削減、
アウトソーシングを行った給食業務、
医事業務等の契約内容の見直しなどを実施する予定であり、現時点で把握できる効果額といたしましては約4,100万円を見込んでおります。 なお、現在
経営改善ビジョンの策定作業を進めているところでありますが、
ビジョンに盛り込む項目につきましても、実施可能な事項に対しましては、時期を逸することのないよう早急な対応に努めてまいりたいと考えております。 現在、
常勤医師も10名となり、さらなる診療の充実に努めており、院内に院長、副院長3名、看護部長、事務長等による
経営会議が新たに設置され、
経営目標の設定、見直し、
経営改善、
診療体制や
診療機能に関することなど、
病院経営全体にわたり病院全体のコンセンサスを得ながら効率的な管理運営を進める体制もできたところであり、
経営改善ビジョン策定のための
院内プロジェクトが両輪となり、
経営改善に取り組んでまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 久保田君。
◆(
久保田陽君) 御答弁をいただきましたので、自席から再度お聞きをいたします。 私ども新風は、7月、8月、計2回ほど釧路公立大学の下山講師に御依頼申し上げて、財政学専門でありましたけれども、あえて自治法のあらましの講義を内容とさせてもらい、財政課の声かけもありまして職員含め13名ほどで研修をいたしました。その中で、この
行政評価の内容にも触れておりましたので、その内容に一般的な
行政評価の導入背景なども述べながら質疑に入ってまいりたいと思います。 全国的に
行政評価を取り入れている市と区の数は446地域、63%となっておりまして、そのうち事業評価を中心とするものは98%と報告をされております。また、多くの自治体がこの
行政評価を取り入れる背景には、自治体の財政状況への危機感、これらがいわゆる根底にあったと言われております。また、公共工事などに見られるように、投資額に対する効果や疑問あるいは癒着との問題と発展するケースがありまして、その対策として
行政評価の導入を発展させたと、いわゆる進展させたということも要因と報告されております。一般的に考えられている目的には、立案された事業が投資された金額に見合うだけの効果としてあらわれているのかと、つまり行政の行うプログラムの成果を一定の基準に従って定期的に測定すると。その測定を通して事業効果や妥当性について判断を下していくと。事業の再検討や継続への判断を下していく。御答弁もありましたとおりに、この繰り返す作業工程を
マネージメントサイクルということでその評価の機能を高めていくと、そのように言われております。 そこで、ここの論点を先ほどの御答弁の中にありました職員の
意識改革に絞って再度お聞きをしてまいります。 この職員の
意識改革の目的とした理由は、職員一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出して、行政運営に携わっていくことであると考えられております。その効果として、事業内容の充実と向上につながることを期待されていくものと受けとめております。今後の行政運営の中にその効果が顕著にあらわれてくることで、何よりも市民サービスの波及をするということは大変有意義な方法として期待をされております。しかし、この
意識改革というものは大変目に見えにくいものですから、この目的からその効果の検証をどのようにしていくのかということも今後の成果としてどうするかと。ただ今後の成果のあらわれだけで、その評価のあかしとする、そのことだけでいいのかどうかと。私は更にその検証を進める必要性があるんではないかと考えております。人の
意識改革を求めようとする場合に、個々人の意識の基準がどの程度なのか、そこをまず前提として進まなければならないと。そうしなければ、統一された評価によって導き出された結果には大きな開きを伴うものではないかといわゆる考えられるからであります。 私は、改めて職員研修のあり方をしっかりと見直して、そこからスタートする、その後にその個々人の評価を通して、職員配置計画へと反映させていく方法がよりスムーズに、職員側としても
意識改革への目的を自覚しやすいんではないか。その後の検証や効果としてあらわれるんではないかと考えております。そのためには、職員研修から職員配置計画へと連動された仕組みを検討されてはどうかと考えますけれども、改めて市長の所見を伺いいたします。 私は、なぜこの職員の
意識改革の目的を取り上げたかと申し上げますと、先ほど壇上で申し上げましたけれども、これからの
地方分権制度の導入いかんによって大きく自治体そのものも変わっていかざるを得ないんではないかと、そう思っております。現在、地方の権限が強化されるとの論議もされております。この権限移譲の条件の中には、法令や政令、省令などの上書きの権限も持つことも検討されております。それだけに、さまざまな枠組みを自治体の裁量の是非によって図られることになるわけです。それだけに、職員の資質を伴ったその判断の差によっては自治体間のサービスも異なってくることもあり得るだろうということになろうと思います。このようにして、
分権制度の背景を考え合わせますと、職員の
意識改革を目的にした
行政評価システムをより充実をしていかなければならないと、そういった意味も当然国の動向もあるからこそ、申し上げるわけであります。 先日、総裁選において麻生大臣も申し上げておりましたけれども、これからの行政は経営感覚を取り入れなければならないと、そういったことも豪語されておりました。私は、しかし根本的に職員側にしてみると、民間の感覚といってもその感覚を基本的に教育されてはいないんではないかと、それから見ればきちんとそういう教育をしてから指摘を受けるということは、これやぶさかではないというふうに思います。そういう意味で、現在その経営感覚を意識して業務に当たっている、これは職員個々人の資質に頼っているという感が否めないんであります。やはり基本として経営感覚なども含めて若手、中堅職員をいかに育てていくかということは、大変重要になってくるというふうに言えるんではないかと、そういうふうに思っとります。そういった意味で、先ほど申し上げたように、本来職員の意識の向上を図っていくための順序としては、職員研修の充実を図ることを優先に行うことが必要であって、それをもとに職員配置計画へと反映させていく。次に、
行政評価システム、それぞれの目的検証を行っていくと、そういう作業工程の方がよりスムーズに向上が図られるんではないかという考えのもとで質疑をさせていただきました。 御答弁には、賛同を得られたという一定程度に私は受けとめております。担当課としては、これから腕の見せどころだなと、逆に私は御期待を申し上げております。 次に、病院問題について御答弁をいただきました。壇上でも申し上げましたとおり、
病院経営の基本は日ごろから常に現場環境の変化を確認しながら、効果的にその経費を見直すことをいかに実行できるかというその判断を常に事務局体制を運営する側として意識する姿勢があるということが求められております。現状として、医師の充足率の課題によって医業収益は当然減少しております。そこでの環境から一体何ができるんだろうと。つまり、医師以外でも医療行為が可能な業務ができないんだろうかと、そういう展開も図っていくということの思慮も求められてるんではないかというふうに思います。 せんだって、五十嵐議員の再三の要請もありまして、助産師外来も近く進むようなお話も聞いております。このように、さまざまな知恵を絞り出して検討することによって、患者さんへのアフターケアなどの展開も図れるんではないかというふうな考えも持ちます。特に、医療現場というのは大変特殊な環境に置かれております。その関係者のみでなければわかり得ない削減内容だったり、あるいは
改善内容だったり、更には患者へのサービスを可能とするという取り組みなど、必ず私は存在するというふうに考えております。この姿勢というのは、大変重要で、地味でありますけれども、患者へのサービスを可能とすることは少しでも改善可能な姿勢を職員が持つことは必要だというふうな意味で思うとります。 先ほど
改善ビジョンの答弁でありましたように、年内策定を計画されてるようですけれども、実は私は事務局体制の全体の動きが
医師確保対策に傾注し過ぎて改善対策の協議の場所も時期を失ってたのかなというようなことで、大変危惧をしておりました。私はそこで現状の体制をしっかりとさせていくこと、そういうためにも建設準備室のあり方など一層考慮に入れて、体制の見直しを検討すべきではないかというふうに考えております。そのことで、改めて市長の見解をお伺いいたします。 順序が逆になりましたけれども、次に分権の問題であります。 答弁にありましたとおりに、この意義として中央集権の行政システムを住民主導の行政システムを切りかえていくことで新しい時代へ対応する、その形に地方公共団体の自主自立性を求めて、高めて、住民が自主的にまちづくりの仕事を決めていくんだということを可能とする意義で、現在この
分権制度に向けて動き出しております。しかし、私はこの自治体の格差というのは、先ほど壇上でも申し上げましたけれども、本当に解消に向かうんだろうかと。この格差をキーワードに自治体間の格差にとどまらず、当然所得格差、教育格差など、あらゆる分野で広まっているわけであります。そのために、この分権の推進については、最終的な国体のあり方をきちんと提示をして、国民や
地方自治体への形はどうなるんだと、政策的に説明されていないんじゃないかという思いが非常に強くなってきているわけであります。現在
地方分権を進めていく中で、
地方分権推進委員会の内容では、これ地方の政府の確立と言ってるわけです。 では、この地方政府の確立という形は、一体どういうような形なのか。例えば、米国やドイツに見られるように、連邦政府を中立に州立政府の形を形状しているのかと。一説には、現行憲法の範囲内で実現可能となる広域団体を設置して、その
広域自治体を府県を統合して道州といった道州制の形を、国体のあり方を目指す構想とも書かれております。それを称して地方政府の確立と言ってるのかと。そういう意味で、全道市長会を通してさまざまな意見や考え方はあるというふうに思います。この道州制の形をつくっていくことは、まさに北海道の単位で見ると、道内のかなめが今北海道道庁ですから、国の予算配分も権能も道庁が担っていくということになります。 先ほど市長の答弁では、各自治体の自立だけの体力をつけて道州制を進めるべきだと御答弁をされておりました。根室市としては、現在の回答として私もそのとおりだと思っております。しかし、肝心の道の財政がしっかりしないことには、これはもろ手を挙げて進める議論にはなっていかないんだろうという考え方も一方にあります。現状として、
地方分権制度を進めるには、地方としては反対してないとさきに答弁もありましたように、私はこの
地方分権推進委員会の基本的な考え方には、常に市場原理主義という意識があるようにかいま見ることになるんです。そのあらわれに、この委員会では公共的空間の体制二極化から、今度は企業と民間との担い手によって公共的空間をつくり上げていくと、こういうふうに言われてるわけです。都市で成功した大企業は、今度は地方で市場原理を持ち込み、公共的な空間に企業の利益誘導を仕掛けていくんではないかと、そういった危惧もしております。 なぜ、そのような疑念を抱くかというと、日本じゅうが小泉政権の到来で歓喜したとおりに、三位一体改革に始まり、小泉内閣の国の借金では250兆円と言えるという金額が増加したと言われております。そういった意味では、本来この小泉改革の基調には、これは1980年のハイエク、フリードマンの学説がもとにされているというふうに言われてます。それを米国財務省だったり、それを広く合意されたことによって古典的な対外経済戦略というふうに言われて使われたというふうに言われております。これを称してワシントンコンセンサスと呼ばれてるそうであります。 時間がないんで、多少はしょっておしゃべりをさせていただきますが、このワシントンコンセンサスの中には、小さな政府、規制緩和、市場原理、民営化と、この推進がしっかりと示されているわけであります。まさに小泉内閣のその内容のそのままであります。 確かに、地方の企業成長は重要であるということは言えますけれども、しかし公共の空間に企業の利益誘導の仕組みだけは避けるべきだと、これは藤原正彦さんの、お茶の水大学の教授である藤原教授も、言葉をかりれば、その土地、その地域の風土が醸し出してその空間は歴史的な空間利用と熟知すべきだと、そういうふうにも述べております。 大変長く話してあれでしょうけども、再度、先ほど何点かについて改めてお聞きを申し上げます。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君)
久保田議員の再質問にお答えをいたします。 まず、
地方分権を背景とした職員配置計画と職員研修計画の基本的考え並びに
行政評価との連動についてでありますが、
地方分権の進展は
地方自治体の自己決定、自己責任のもとで自主自立の行政が求められるものであり、限られた財源の中でより一層の創意工夫と柔軟な行政対応が必要であります。このため、自ら考え、解決することを常に心がける意識と多種多様な課題対応に必要な能力開発の向上など、
地方分権時代に活躍できる人材育成を積極的に進めなければならないと考えております。 職員研修に当たっては、
行政評価システムの導入とあわせ市職員人材育成基本方針、市職員研修基本計画を策定し、
地方分権に対応した取り組みを進めており、これまでの共通課題である職員の
意識改革が重要であります。 また、職員配置に当たっては、限られた人的資源の中でより適正な配置が望まれており、市民サービスの向上を目指すためには、
行政評価システムの熟度を高めることはもとより、ただいま
久保田議員も申しておりました、いわゆる企業感覚、経営感覚の助長、あるいは人事異動を活用した研修などによりまして、職員の意識、能力は更に向上させた上で、適正に配置していく必要がありますことから、職員として職務遂行に必要な実務能力をはじめ政策形成能力やコミュニケーション能力の向上を図ってまいりたいと考えております。 次に、市立病院の職員の体制についてでありますが、今年4月より
医師確保対策と新病院建設に関する業務を病院事務局の所掌業務として、
病院経営と連動、連携を図りながら進めているところであります。現在、業務内容により職員の理解と協力を得て、課、係間の業務連携を図っておりますが、
常勤医師の減員により大変厳しい経営を余儀なくされているこのようなときこそ、職員が一丸となり今後ともセクションの壁を取り払い、
病院経営上のさまざまな課題に取り組んでいかなければならないものと考えております。 御提言のありました必要に応じた人材配置、新たな人材の投入につきましては、個々の業務量や各種作業の進捗状況、更には
経営改善ビジョン策定作業の取りまとめ状況を踏まえながら、新たに設置する
経営会議での検討も踏まえ、適時適材の人員配置に努めてまいりたいと考えています。 また、看護師等の業務の見直しなど、人材の活用、有効活用についてでありますが、現在助産師外来の開設に向け準備を進めておりますが、このように職員の能力を活かした業務の導入など、現行体制の中でできる収益増や
患者サービスに取り組んでいかなければならないものと考えております。
経営改善ビジョンの中でも訪問看護、訪問リハビリテーションの実施や専任医療安全管理者、これはリスクマネージャーでございます。それから褥瘡管理者、これは床ずれを管理するための管理者でありますが、このような配置など、看護師や
医療技術者の能力、専門性を活かした人員配置、
収入確保対策につきましても、今後検討してまいりたいと考えております。 それから、
地方分権でありますが、これは10年ほど前から国は立ち上げておりまして、最終的な目標というのは、日本国全体のいわゆる組織機構といいますか、政治機構あるいは行政機構の簡素化というのが最大のテーマであろうと思っておりまして、それは本当に
地方分権で地方に能力を分権すると、与えるというのであれば、それに伴うやはり財政力、これが必要であります。現在道州制もそこら辺がなかなか国が示してくれないということで、一応推進法ができましたけども、なかなか進んでいない状況であります。道が今行っている
支庁制度改革につきましても、道が根室市、上と言っていいのか、並と言っていいのか、かなり都道府県の中の財政状況は最悪の状況でございまして、なかなか新しい事業ができないというような状況にある。したがいまして、行革をすべて先行させていると、この
支庁制度改革も本来でありますと道州制がきちっとして、その上で道が示して、今ある180市町村を60にしようと道は考えているわけですから、それが終わって落ちついてから支庁制度を直す、改革する、これはやぶさかでないと思います。今現在ある支庁の、例えば10市町村があった支庁がいわゆる
市町村合併によりまして2つぐらいしか残らない。そこに支庁が存続するという、これもまたやはりいかがなものかという論議もあるわけでありまして、ただ、今私ども反対してるのは、やり方が逆でないか、あるいは並行すべき問題でないということでは反対をしているところであります。 いずれにいたしましても、今後ともやはり地方が経済面でもあるいは財政面でも自立できるような方策につきまして、国に強力に働きかけてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 久保田君。
◆(
久保田陽君) 最後に、職員配置計画と職員研修について御答弁をいただきまして、最後提言と要望ということでまとめさせていただきます。 今大企業と言いながら、今トヨタ自動車では日本的な人材育成の方法をとってるそうです。トヨタと言えば世界的に30万人の職員もいて、売り上げ数23兆円と、純利益2兆円と、非常に大きな日本国内でも8万人の職員数を抱えております。その中でトヨタは今何をしてるかと、基本的には人を育てると。時間がありませんから簡潔に申し上げます。人を育てるということです。それは人を育てるということは、行政についても同じことだというふうに思います。ですから、人づくりはまさにまちづくりだということを御提言いたしたいと思います。その意味で、職員研修のあり方を考えていただきたいというふうに思います。 それと、
分権制度ですけども、
分権制度の目的というのは、格差是正を行ってると、しかしながらこれはあと2年後に国としてしっかりと担保するように健全化の判断比率も受けているわけですよね。ですから、地方が格差是正で喚起を促すということをしたとしても、
地方自治体の裁量によって何でもできるかっていう話になっていかないんだろうと。国もしたたかなもんですよ。ですから、その辺充分分権については、慎重に議論をしていただきたいというふうに思って、終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 次に、18番澤崎文剛君。 澤崎君。
◆(澤崎文剛君) 行政と私ども市議会は、市民に対して公平公正さをもって対応していかなければならないという大事な責任がございます。昨日は、
長谷川市長から職員の不祥事に対し、懇切丁寧な市民に対するおわびがあったわけでございます。市長も泣いて馬謖をきる、そういうところに追い込まれただろうと拝察いたすところでございます。翻って、私たち市議会議員は、果たしてきちっとしてるんだろう、市民から非難されるべきことはないんだろうか、そういう思いを込めてこの循環システム事業協同組合の問題を私たちは提起してまいりました。 御質問いたします。 循環システム事業協同組合について。 初めに、根室市食品廃棄物等リサイクル推進協議会から根室再生利用事業所、これは施設名称でございます、の設置までの経過と根室市のかかわりについてでございます。 2001年、食品廃棄物を年間100トン以上排出する業者に対して、2006年までに飼料や餌料への再生利用ということで、リサイクル率を20%以上にしなさいという食品リサイクル法が制定されております。これに呼応して、根室市も水産加工業や漁協など、対象とされる事業所が根室市食品廃棄物リサイクル推進協議会を官と民とをあわせて発足いたしております。この協議会の設立趣旨や経過と根室市再生利用事業所が設置されてから稼働するまでの間の根室市とのかかわりについて改めてお伺いするものであります。 次に、2005年5月、その主たる原因は、処理能力をはるかに超えるヒトデの搬入により野積みとなり、そのヒトデの流れ出る体液が大量にたまり、腐敗臭が出て大きな公害問題となり、今日まで操業を停止しております。原料の割に処理能力の到底及ばない設置した数々の機械、事業計画、資金計画等の甘さから来た経営難、更には品質管理とその前の工程管理の未熟さによる製品の滞貨、更にはその足元を見られた販売など、クリアしなければならない問題が山積していたはずですが、過去の市長答弁の中に指導、助言するという言葉が都度使われてまいりましたが、どのような指導、助言をしてきたか、このことについてお伺いいたします。 また、この再開に向けて根室市の果たす役割は何か、更には今後どのようにかかわっていくのか、改めてお伺いいたしたいと思います。 最後の質問には、民事再生法の適用を受けるべく、その意思を金融機関や根室支庁に通知したと前市長より報告を受けているが、既に2年を経過しております。今後の見通しもあわせ、その後の経過についてもお伺いいたしたいと思います。 壇上での質問を終わります。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 澤崎議員の質問にお答えいたします。 初めに、根室市食品廃棄物等リサイクル推進協議会及び根室再生利用事業所の稼働までの市のかかわりについてであります。 平成14年10月に道の認可を受け設立いたしました循環システム事業協同組合が平成15年4月9日に食品リサイクル法に基づく農林水産省総合食料局所管の食品リサイクル推進モデル整備事業の補助採択を受けたことが当協議会の設立の根拠となったものであります。 この事業は、リサイクル促進施設整備に関するハード事業とその施設への排出者、利用者、受け入れ事業者で構成する団体の設立を義務づけたソフト事業とセットとなっている補助事業であり、その設立の趣旨は再生利用事業所である根室再生利用事業所が実施する資源の有効利用及びリサイクル事業が効果的かつ効率的に実施するための普及啓発事業を行うこと、またリサイクル製品の調査と事業効果の検証を行うことであります。 本協議会は市、水産協会、漁協、農協、消費者協会及び根室支庁の委員16名で構成し、事務局は市水産港湾課が担当しているものであります。 また、同協議会には啓発と調査の2つの検討グループがあり、更にそのグループのチーフ、サブチーフと
事務局長で構成される事業効果検証委員会が設置されております。 当協議会は平成15年5月6日に設立され、根室再生利用事業所はハード事業が竣工した平成16年3月末に設置されたものであります。 市のかかわりとしては、食品リサイクル推進モデル整備事業の窓口として、循環システムが申請するハード事業の受け付け事務と間接補助事業者としての事業主体への指導、助言を担い、また同協議会の事務局として会の運営及び事務管理を行っているものであります。 次に、循環システムに対する市の指導、助言についてでありますが、市はこれまで一日も早く再稼働できるよう循環システム事業協同組合に対し、幾度となく指導及び助言をしてきたことは、今市議会の中でもたびたび御説明をしてきたところであります。 その主なものといたしましては、悪臭に対する改善策の協議、検討及び指導と施設改修のための助言、販売面における根室市との関係の深い方々の紹介や助言、新たなヒトデ処理方法である堆肥盤建設案の検討及び助言、根室支庁から再建計画案の作成への指摘に対する指導、助言、民事再生法による再建に対する相談及び助言、このように循環システム側から相談を受けた案件や再稼働するためクリアしなければならない重要なテーマについては、市といたしましても適切に指導、助言をしてきたところであります。 しかしながら、結果として現時点で再稼働できていない状況や補助目的を履行していない同組合の責任は重く、また間接補助者である市といたしましても責任を感じているものであります。 現在は、一日も早く再生手続開始の申し立てが行われ、今後策定される正式な再建計画案が多くの債権者からの理解のもと、早期に再生計画の許可が裁定されることを強く望むものであります。 最後に、民事再生へのその後の経過と今後の見通しについてであります。本年の第1回定例会で五十嵐議員に、循環システム事業協同組合では民事再生法による再建の準備に着手としたとお答えをいたしております。その後の経過につきましては、弁護士より今後の作業方針として、裁判所及び債権者の双方が理解、納得可能な再建計画を策定をすることが重要であるとのことから、裁判
審議等に必要となる基礎資料の作成を市及び循環システム事業協同組合に対し求められたものであります。 その内容としては、市に対し当市における水産系廃棄物処理施設の設置に至った経緯、経過と循環システム事業協同組合に対する補助金関連等の資料並びに破綻に至った客観的経過であります。また、循環システム側に対しましては、資産、負債の全容を明らかにする、財務諸帳簿類の整理、議事録類などの提出であり、ともに6月末までに最終報告の完了を見たものであります。 一方、再建に意欲を示している企業に対しては、詳細かつ現実的な再建計画素案の作成を求めたものであり、同社は本年6月に再度根室再生利用事業所の施設、設備の点検を実施した結果、計画を全面的に見直し、先週その再建計画素案、出資計画も含んでる計画素案であります、これを弁護士へ提出したと伺っております。 現在、弁護士においては民事再生法の再生手続開始の申し立てに向けた最終調整の段階に入ったと伺っており、また今後のスケジュール等につきましては、来月中にはその内容が示されるものと伺っております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 澤崎君。
◆(澤崎文剛君) まあ、事務的にはただいま市長が答弁したとおりだろうと思っております。ことしの9月12日のこれは道新でございます。食品リサイクル法が2001年に施行されて、ことし改正がございました。処理量が外食産業で40%とか、小売業で45%ということで、かなりその処理量が前の20%から見たらふえてまいりました。こういう意味で、リサイクルはどんどんどんどん進んでいけるんではないかと、こう考えておりますけれども、この事業体の一番問題点はやはりはっきり申し上げて、2005年の春先から経営不振になって燃料代も支払えなくなったと、その燃料代が払えなくなったと同時に工場がストップしてしまったと。手作業で、本当はそういう機械じゃございませんけれども、その燃料を使ってやるヒトデの乾燥と申しますか、蒸し焼きにする部分が滞貨になって仕事が追いつかなくなった。そして、ヒトデが山積みになって悪臭が発生したということでございます。 その機械についてでございますけれども、私のところには、市議会議員になってから結構市民の皆様から投書がございます。これは、ほかの市議会議員の皆さんも同じだと思います。一番多いのは職員の問題でございます。次に、議員ですね。その次に、いろいろ橋を直してくれとか、道路が悪いとかという問題が出てきますけども、この問題が発生して2005年6月定例会で五十嵐議員が発言いたしました。2005年9月、その次の定例会で私が調査内容を発表いたしました。途端に私の方へ投書がありました。それに関連した方から中身をつぶさに聞かせてもらったということでございます。ですから、うそや隠しは一切ございません。誇張もございません。 平成16年も1日50トンものヒトデがあったり、カニ、その他ヒトデ以外の食品リサイクルにかける材料も20トンぐらいはあったということであります。当時の市長は原料が集まらないという答弁をいたしております。これは議事録を見たら経過がわかります。それは、事業所の方から事務局の方へその理由として、採算が合わないことを弁解する意味で僕はそういううそを言ったんじゃないかなと、こう思っておるんですけれども。原料が集まらないっていうことはなかった、必ず原料は集まったと。ヒトデがなくても、それ以外のものは20トンはあったと。20トン処理できないんで一般廃棄物の処理に回したこともある。こういうくらい原料については、あったということでございます。ただ、問題はヒトデです。このヒトデがやはりどんどんどんどん入られることによって、チョッパといいますか、ヒトデを細かく削る機械が非常に摩耗が早くて追いつかなかった。この原因は大きくあるようでございます。 ですから、普通の弁当屋さんとか、それから加工屋さんが出るサケ、マスの頭であるとか、内蔵であるとかという程度のものは充分処理できることは可能だったと思っております。ただ、その中でこの推進協議会が出したこのリサイクルのパンフレットでございますけれども、この中に根室市食品リサイクル施設ということで、ここに明記してございます。加工残渣の場合54トンで、ヒトデが100トン処理できると、24時間で。これは全くできないそうです。これは全くできないそうです、今の機械では。 とにかく、総事業費6億1,700万円かかった事業の割には、ほとんどが手作業だ。少しはオートメーションみたいなとこがあっていいんじゃないかと思って、1カ所とまったら全部がつながってしまう。A棟がとまりゃB棟もだめだ。こういう代物であったということは、間違いない事実でございます。ですから、機種の選択そのものが、非常に、果たしてよかったのかと。これは市が指導しようが、何をしようが、なかなかこれ至難のわざだと思います、ここら辺まで入るのは。その証拠に、半日かけて原料2トンをチョッパにかけてヒトデを処理しますね。そうすると、調整材っていうのがあるんですよ。これはいろんなものを、米ぬかとか、何ていうんですか、木ぬか、その他ここへ入れる、薬品も含めてですね、これが大体1トン入る予定で、品物が3トンになってできてくるんですね。機械が5台があって、3トンずつで15トン。最大24時間やって25トンから30トンやるだろう。ヒトデなら20トンできないだろう。20トンもぎりぎりじゃないか。これが現場の話なんですよね。だから、大変とんでもない機械ですねと、私たちにはそんな6億円以上の投資したものには見えませんねと。それから、この初期の段階で水産加工だとか、魚の流れ、それからそういう魚の汚物の処理、一切かかわったことのない素人がこの機械をオーダーされたんじゃないですか。こういう話もされてたということでございます。 パック詰めする機械も、昔米屋さんがこういうジョウゴの大きなようなやつでパック詰めしてましたね、精米して。あの中古品が入ってたということでございまして、おまけに製品の分析なんか一回もしたことはありません。とにかく仕事に追われてるから、餌料になる、高い値段で売れるはずの餌料もヒトデも一緒になってごじゃごじゃ入ってったんですね、追い込まれて。だから、できてる製品は成分分析ならないんですよ。等級もつけられないっていうのが実態だったようでございます。だから、そういう飼料ができたときに、買う方は足元につけ込んで更に値段を下げられたとかということでございますから、二重三重にまた苦しくなっていったということでございます。 いろいろ改善策を申し上げたけども、さっぱり聞いてもらえなかったと。果たしてこの会社もつんだろうかと。余りの工程管理、品質管理の問題一つ取り上げても、ずさんさに、社員はやっぱり心配してたということでございます。 機械は旭川の機械で、乾燥機は大阪の機械っていうて、乾燥機っていうのは入ってないって言うんですけどもね。乾燥機っていうのは今単体で買うとすごい高いものだそうでございます。私たちは乾燥機があるとは聞いてございません。 いろいろなことで、とにかく、これはもう詳しく僕は聞き取りしておりましてこれその当時の書類なんですけども、現場も全部図面書いて保存してあったんですけれども。そのときに驚いたことに、あの悪臭騒ぎのときにどうしても処理できなくて果たして何台がやみに葬ったのかわからないんだけども、農家の方に引き取ってもらったと、これも一つ問題なんですけれども。これ一般廃棄物ですから農家に運ぶとなれば、農家は独自だけのふん尿処理の施設がございますけど、それではとても受け入れらんないわけでございまして、これ自体も大きな問題であるということでございます。 更には、それで追っつかないものはブルドーザーで土をかけたと。これはこの後驚くべきことがあるんですよ。2カ所投げてるんです。それは工場の横に1つ、今でも真っ赤な土がありますでしょう。通ったとき、皆さん見たらわかると思う。それから、ピットの後ろの奥の方なんですけど、この中にも土をかけております。真っ赤な土です。しかも、石ころごろごろまじった土です。くしくも、僕が2005年5月27日に現場へ行ったんですよ。そしたら、重機が回ってる最中でございました。結果的にはその重機を回した人もわかりました。間違いなくヒトデを埋めたということでございます。そして、当時市職員のOBでございました人が参事でございましたから伺いましたところ、有機肥料をつくってると、こう称しておりましたけど、これははっきり言ってその場しのぎの大変なうそではないかなと私は思っております。 2005年9月の定例会のときに、定例会始まる前に私どもは2人で根室支庁、道庁です。道庁の商工労働課長、更には地域政策部の環境生活係長、これは公害です。会ってお話を伺ってございます。そして、こちらから提起した質問事項をつぶさに書いて、これはそうでございます。これは当時のそのまんまの書類でございます。その中でちょっと食い違うとこは、事業協同組合ちゅうのは、理事には必ずしも地元の関係者が要件にはなってないよと、地元に貢献する施設であることは確かだけども、それは必ずしもの条件にはなってないんだ、こういう説明を受けてます。これは課長ですよ、2年前の。国の補助金ではあるが、根室市は最終的に補助金を出す債権者になる。もしくはこの事業所がこのまま継続されなければ、今度は補助金を返してもらわなきゃならない立場にあります。つまり債権者になるよ。そして、国に返済しなきゃならないから、また債務者にもなると。だから、根室市の場合は、企業誘致のスタンスもあり、それを基本にして必要不可欠の施設ということで進めてきたんじゃないんですかと、逆に言われました。 それから、これはその年の2005年の臨時議会で私たちに問題が提起されてございます。ちょっとその臨時議会の書類が見当たらないんですけれども、その臨時議会の書類の中には、補助対象事業だけがよく載ってましてね、総事業費って載ってないんですよ、上に上がった書類には。それは市長、間違いございません。そして、この総事業費の基準はないのかと、我々が判断するときに、総事業費の基準はこれ道としては指導監督する立場として要らないのかと言ったら、総事業費の基準はないんだと。土地取得費、改装費は要らないんだと、補助対象にならないもので記載する義務はないんだ、こういう話でした。 それから、脱臭装置と乾燥機の件ですが、脱臭装置のレベルが低いと、確かに何がしの物が横たわっているという話も伺ったことがあるんですけど、残念ながら私は中に入って見たことはございません。また、当然検査する立場にもありませんから、入ることもできませんでしたけども。そういう話を支庁が言ってました。 それから、悪臭のもとのヒトデを土かけたことについて、市長は知っておりました。工場横の堆肥盤に積んであった緊急避難的に土をかぶせたと、このことは不法投棄とは言えず、6カ月たてば有機肥料になると、取ってつけたようなことを言ってんですね。これ皆さんごらんになったらわかります。あれは有機肥料になると思いません。真っ赤な土でね、石がごろごろまじったあんな土を農家の地にまかれたら皆さん怒りますよ。これは事実でございます。 それから、環境生活課の公害の方に伺いましたところ、今後経営指導にも努力はするけど、悪臭公害、その公害の問題は支庁の仕事だよと。しかし、経営指導というのが、
経営改善指導するのはやっぱり市がやるべきではないのかと、こういうような話もしてるんですね。 こういうわけで、何か補助事業に対する中身がずさんだっていうか、管理監督体制もまずい、こういうふうに私は思ってございます。 今そもそもの原因はどこにあったかっちゅうと、機械の問題が一番大きな問題で、そしてそれをチェックするにも、言ったとおり総事業費も載らないような形で議会にも来たわけでございます。市長はこの答弁書の中で言ってますけども、もう2年も補助事業がうまく稼働されないで停滞してると、この責任については重く受けとめてると、こういう言葉もあるところでございますけれども、今回は事業が破綻して民事再生まで結果的には及んでます。民法による事業協同組合の認可は別、これはもう事業協同組合の認可は裁判所ですから別にしまして、補助金及び一般廃棄物の認可についてどのようにチェックしてきたのか、改めてお伺いいたしたいと、こう思っております。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 澤崎議員の再質問にお答えをいたします。 市が行った補助金の交付及び一般廃棄物処理業の許認可のチェックについてであります。 事業主体である循環システム事業協同組合の選定につきましては、平成14年10月水産協会、4漁協及び市で構成されます水産系廃棄物処理に関する関係者会議の中で、同組合の中核企業であります株式会社バイオシステム研究所を中心とした企業グループに全会一致で絞り込みを行ったものであります。 次に、同組合が採択を受けました農林水産省総合食料局所管の補助事業につきましては、平成14年12月24日に実施計画書を道に提出し、その後2回のヒアリングが行われ、その中で国並びに道による厳正なチェックや指導を受けたものであります。 その採択要件の主なものといたしましては、1つとして補助の目的、2つとして利用者数の規模、3つとして販路の確実性、4つとして採算性、5つとして事業のモデル性などを満たしているかどうかであり、特に利用者数の規模等に関しましては、事業実施主体と市及び水産加工団体などとの地域の一体性が高く評価されたものと伺っております。 その後の一連の補助事務手続につきましては、根室市補助金等交付規則により市が関係書類をチェックし、適正であると判断し、補助金の交付等を行ったものであります。 また、一般廃棄物処理業の認可事務につきましては、平成16年3月15日に同事業協同組合から同許可申請書の提出を受理し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく一般廃棄物中間処理施設事業計画書及び設備、機材並びに再生利用行程表の添付書類を適正に審査した結果、3カ年間の許可証を交付したものであります。 以上です。
○議長(
嶋津隆之君) 澤崎君。
◆(澤崎文剛君) その市長の答弁の内容はよくわかります。ただ、チェックの中身の中にやっぱり機種、機械なんていうのは、当然これはもうリサイクル推進協議会で多くの団体と皆さんがるる労力を積み重ねて選定してきたものだと思うけれども、いかんせんやはり専門知識が足りなかったと、この部分については道といえども、市といえども、やっぱりなかなか入り込めなかったんだなという考え方は持ってございます。 また、この施設を導入するまでの間に食品リサイクル法に沿って、やっぱり業界が一丸となってやらなきゃならんと、そういう大事な時だという機運をつくりましてやられました水産協会、漁協、その他関係者の皆様には本当に頭が下がる思いでございます。しかしながら、結果としてこれが報われなかったということも全く残念きわまりない話でございます。 今回、私ども、これは市長の答弁の範疇ではございませんが、私どもが議長あてに根室市議会議員政治倫理条例に基づいて、議長の職にある嶋津議員を提起したわけでございますけれども、この中に、これは市が当初から経過の中に入ってますように、これは市がつくったものでございますよ。 事業協同組合の設立に向け協議を開始したが、地元根室から設立参加企業がない中で、根室市内に事業所及び処理場が建設できないこととなり、結果として嶋津商店が参画することになり、設立要件が充足されたものでありますということですけれども、この会社が入ったことによりどんどんどんどんと話が進んでいったわけでございます。もとよりこの補助事業は、最初から根室市が受けたもんじゃなくて、道から下へ下がってきたもんだと、こういう話も伺ってます。つまり、漁協や水産加工業界は、はるか昔に1億5,000万円の市が補助を出して、7,000万円借り入れして2億2,000万円の事業費で旧水産加工協同組合がミール工場を産業廃棄物の処理場としてやったわけですけど、これも3カ月足らずでストップしてしまった経過がございます。そのときに、やはりそのお金がパアになっちゃった。多いところでは数百万円のお金を出してるんですね、1件。あれたしか会計額かなんかで割ったもんだと当時私は記憶してございますけど。つまりそういうふうなことがあったもんだから、なかなか入り切れないと。漁協についても同じだと。多くの組合員を抱えて、漁協経営してる中でそういうリスクはしょうがないと。まして事業協同組合なら、組合の出資額に応じて損失したらその損失を埋めきゃならん、こういう大きな問題があったから入らなかった。そこにこの会社が飛び込んできた。そして、何にもなかったんだ、何にもなかったんだって私たちにはそう言いますけども、これは市長に聞いてもらってもどうしようもないことなんですけども、やはりヒトデの肥料、ありとあらゆる肥料、餌料というものの販売利権があったんですよ。したから入ったんです、ここに。そのことを私たちは問題として、経過の中で先ほど申し上げたとおりなことを申し上げたんですよ。ですから、こういうものに、例えば市が入りますって言ったときに、いやいややめてくださいということにはならないと思うんですよ。のどから手出るほど入ってほしいときですからね。だけど、議員バッジをした人たちは、先ほど私が申し上げましたとおり、営利企業の中に入っていって公正公平と言えるか、問題はこのことなんですよ。政治と金なんですよ。だから、私はこれらの問題をきちっと明確にすべきだということでございますけれども、なぜかしら今弁論の自由さえ奪われるような空気になっております。これは事実でございます。 それから最後に、僕はもう一つお伺いいたします。 それで、先ほどからしつこく言ってますけれども、今後は更に踏み込んだチェック体制ってのは何とかできないもんだろうか。セラピーこざくらのときもそうでしたね、平成10年でしたね。これは補助事業じゃなくて債務負担行為になっております。結果的には最後には補助と同じ形になるわけでございますけれども。あのときも大変な経営難でございまして、市から職員が派遣し、信用金庫からも職員が派遣されて、大騒ぎしたとこ。そして、4,000万円の過収だっていうんですね。当然それは社会保険に申請されてるだろうから、今で言う過大申告した、今ならとてもじゃないけど、ああいう事象が起きたら取り消しでございます。しかし、その後の理事長、事務長の手腕が高く評価されるようでございまして、今はきちんとやってます。やはりだれに責任があるのか、わけのわからない補助事業になってしまう。こういうものをチェックするって、これまた大変なんですけれども、やはりこれも市内の債権者が言ってるんですよ。資金調達やら建設にかかわる割り振り、雇用について、面接まで出てるんですよ、本人が。そりゃ理事長と専務理事は地元の人じゃないから、あなた力かしてくださいということで軽く受けたんだろうと思います。それから、取引業者の選定、これらについて多くの役割を果たしてきてるんですよ。だけども、それは市議会議員が加入したとき、市の職員が、あなたそれちょっと倫理条例にひっかかるんじゃないですかって、これ言えないじゃないですか。だから、チェックすることは非常に難しい。心情的にも難しいんだけども、ことこのままにしておくわけには、私はいかないと。先ほど申し上げたとおり、公正公平のためにはどうするんだと。その最後のちょっと今質問に対して、これ質問最後でございます。それについてひとつ市長からお願いいたします。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 澤崎議員の再々質問にお答えをいたします。 更に踏み込んだ補助金チェック体制等の方法についてのお尋ねでございますが、先ほども御答弁いたしましたが、補助金の交付及び一般廃棄物処理業の許認可の事務手続の審査につきましては、国の関連の法律や所管省庁の補助事業の要綱、要領などに基づき、国及び道の担当部署、更には市の部署において適正にチェックされたものであります。 議員御指摘の補助金等のチェック体制のあり方については、国、道とも協議、研究をしてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(
嶋津隆之君) 澤崎君。
◆(澤崎文剛君) これはゆゆしき問題でございまして、行政側から答弁できるというのは、その程度の問題しか出てこないだろうと思います。ただ、補助金をたくさん出してる形の中で、全庁あわせてその補助金の性質によって、一回やっぱり内部で協議を開いて、その管理体制をできるだけ、こういうことが2回、3回と起こらないように私はしていきたいと思いますよ。 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
○議長(
嶋津隆之君) 暫時休憩します。 午前11時37分 休憩 午前11時44分 開議
○議長(
嶋津隆之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 昼食のため1時まで休憩いたしますが、ただいま議事録精査のため、追って開会時間は各自にお知らせを申し上げます。昼食休憩に入ります。 午前11時45分 休憩 午後1時45分 開議
○議長(
嶋津隆之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 休憩中に議会運営委員会がございましたので、議会運営委員長から発言の申し出がございますのでこれを許可いたします。 遠藤委員長。 遠藤君。
◆(遠藤輝宣君) 議長のお許しをいただきましたので、議会運営委員長として御報告をさせていただきます。 ただいま澤崎議員の一般質問での発言の中で不適切かと思われる文言があり、急遽議会運営委員会を開催させていただきましたが、その結果につきましては小沼議員の一般質問の終了後に皆様方に御提案させていただき、御審議いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上をもちまして報告を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) それでは、一般質問を行います。 次に、5番
千葉智人君。 千葉君。
◆(
千葉智人君) 通告に基づき一般質問を行います。 質問の大きな1点目は、季節労働者の雇用対策について質問をいたします。 季節労働者の生活安定に大きな役割を果たしてきた冬期雇用安定奨励金、冬期技能講習助成給付金は、制度の存続、延長を北海道や
北海道市長会を通じ、国に要請をしてきたところでありますが、平成18年度をもって廃止されることとなりました。30年間にわたって国の政策として実施をされてきましたが、この冬期雇用安定制度が廃止をされて、来年度から当面の間季節労働者の失業給付である短期特例一時金も削減をされます。現行の50日分を40日分支給と、2割削減し、将来的には30日分4割を削減をするというものであり、季節労働者にとって大変厳しい状況に置かれており、約13万5,000人の道内季節労働者の厳しい現状を無視した無謀なものとなっております。 道内で約350億円が支給をされているこの特例一時金が2割削減されれば、約70億円もの減額となります。当市においても、平成17年度は約8億3,500万円支給されていましたから、2割削減されると約6億6,800万円となります。そうなると約1億6,700万円の減額となり、季節労働者ばかりではなく、市中経済への影響も深刻なものとなることは明らかです。 そこで、国が新たな対策として打ち出してきたのが季節労働者の通年雇用化を目指すとして通年雇用促進事業、常用雇用の促進、相談支援の強化を柱にした取り組みであります。当市においても国の政策を受けて、北海道と連携をしながらこの通年雇用促進事業を取り組むわけであります。 この事業は、10月までに地域の自治体と経済団体、労働団体など関係団体によって地域協議会をつくり、支援センターを設置する流れとなっておりますが、当市も準備会を設立し、協議会も8月20日に設定され、具体的な取り組みに入っているようでありますけれども、この質問の1点目は、現在この取り組み状況はどうなっているのか、市長に見解を伺います。 質問の2点目は、10月から本格的に動き出すということですから、具体的な事業内容はもう見えてきているとふうに思いますので、どのような事業内容となっているのか、伺います。 質問の3点目は、第2回定例会において鈴木議員からも同様の質問があり、御答弁を伺って感じたことでもありますが、この問題は他の自治体からも同様の声も上がっている問題でありますが、問題点として指摘されている問題でありますが、果たしてこれが本当に実効性のあるものなのかどうか、この事業で通年雇用化が促進されていくのかという点です。各自治体や労働団体からは、今までも冬場に仕事がなかったのに、本当に仕事が確保されるのかという大変強い疑問と不安の声が出されております。当市においても、景気の回復も見られず、大変厳しい経済状況にある中、また当市の産業構造を考えても非常に厳しいというふうに思われます。これまでの冬期援護制度に対して事業効果が得づらくなっているのは明らかではないかというふうに私どもは感じておりますが、10月1日から事業実施に向けて行政としてこれまで協議会など運営してきた中でどのような問題点を感じたのか、そしてそれをどのように改善していく考えでいるのか、市長の見解を伺います。 質問の大きな2点目は、教育委員会所管の施設における指定管理者制度の基本的考え方について伺います。 この制度は、平成15年9月の改正自治法の施行により、公の施設の管理運営が従来では委託先が公共団体等に限定されていた施設の管理運営について、民間事業者も含めた幅広い団体にゆだねることが可能となりました。 当市においても、現在7施設が指定管理者制度を導入しております。また、今議会では教育委員会から根室市体育施設条例の一部を改正する条例が上程されており、教育委員会の所管の体育施設について指定管理者制度の導入に向けての改正で、それに屋内相撲場を加えるということだと伺っております。 私どもは、指定管理者制度そのものを否定する立場にはございませんが、施設によってはサービスの向上につながるということも認識はしておりますけれども、全国的にも、当市においてもさまざまな問題が浮き彫りになってきているのも確かであります。一般的には指定管理者制度のメリットとして、第1に、利用時間の延長など施設運営面でのサービスの向上による利用者の利便性の向上、第2に、管理運営経費の縮減による施設を所有する地方公共団体の負担の軽減などがあります。 一方、デメリット、問題点としては、第1に、適切な管理者が見当たらないという理由で従来から管理委託してきた外郭団体などに継続をしてゆだねる事例が見られる。第2に、本当に利用者のサービス、住民サービスが向上するのかという点です。これは本来は
経費節減と市民サービスの向上は両立しないという意見もあるからだというふうに思いますが、管理運営に必要な設備費用や職員が削られるのでは、市民サービスが後退するのではないのかという懸念があります。第3に、もうけ主義に走り、職員の待遇の悪化。第4に、建前として弾力性や柔軟性のある施設運営などと言われても、実際には条例や施行規則等に阻まれることもあり、民間の実力が充分に発揮できないことが挙げられます。 こうしたこともあって、私たちは以前から指定管理者導入の基準をつくり、それに基づきながら導入に向けて検討をすべきと主張してきましたが、なかなか理解が得られていないのが現状であります。基本的には、現状社会体育施設については各団体の協力を得ながら運営している実態にありますから、すべての指定管理者制度導入は難しいのではないのかというふうに感じております。 教育委員会として今回この改正条例を上程していることから、この議案が可決されれば本格的に導入に向けて検討されていくことと思います。しかしながら、その上でその基本的な考え方を教育長に伺います。あわせて、現在具体的にどの施設の指定管理者制度の導入をお考えなのか、またその後はどういう順番で検討していくのかについて伺い、壇上からの質問を終わります。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 千葉議員の質問にお答えいたします。 通年雇用促進事業等についてでありますが、昨年度国ではこれまでの冬期雇用援護制度を廃止し、新たに季節労働者の雇用確保、就職促進などの活動により通年雇用化を図る通年雇用促進事業を創設いたしました。1次産業を基幹産業とし、更には積雪寒冷という気象状況を有する当市においても、季節労働者対策は大変重要でありますことから、事業の実施に向け取り組みを進めたところであります。 本事業は、地域自らの創意工夫ある取り組みが重要であるとし、地域の関係者で協議会を設立し、事業を行うこととされていることから、8月20日、市経済団体、労働団体、根室支庁を構成団体とする根室市通年雇用促進協議会を設立いたしました。協議会においては、通年雇用促進支援事業計画の内容や今後の推進方法について協議を行い、事業計画書を成案として提出し、去る9月13日に北海道労働局より事業計画が正式選定された旨、通知があったところであります。 計画の概要といたしましては、雇用確保につながる事業として企業所向け通年雇用支援セミナーの開催、季節労働者向けの求人開拓、合同面接会の開催、更に就職促進にかかわる事業として意識啓発セミナー、職場講習の実施、また本事業には地域自ら取り組む事業が必須とされていることから、企業見学会の実施、求人情報誌の作成、異業種交流会議の開催、資格取得支援事業を予定しているものであります。 次に、実効性の確保についてでありますが、本事業では季節労働者への直接的な給付ができないことや、事業予算についても委託費配分の制限が設けられていることなどから、これまでの冬期雇用援護制度に比べ、事業効果を得るには課題もあると認識をいたしております。このため、協議会においても季節労働者対策に知見を有する労働団体を構成員として参画をお願いしたところでありますが、事業実施に当たっては充分に検討協議を行い、より地域の実態に即し、実効性の高い事業となるよう努めてまいります。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 鈴木教育長。
◎教育長(鈴木健二君) 千葉議員の御質問にお答えいたします。 初めに、体育施設の指定管理者制度導入の基本的な考え方についてでありますが、指定管理者制度は多様化する住民ニーズにより効率的、効果的に対応するため、公の施設の管理について行政責任を維持しつつ、民間の能力やノウハウなどを幅広く活用しながら、住民サービスの向上と施設の効率的、効果的な運営により管理経費の縮減を目的とするものであります。 このような観点に立ち、制度の導入に当たりましては、法律などにより事業者などが行うことに制約がないこと。より柔軟、専門的な運用によりサービスの向上が図られること。施設の公平性、中立性が損なわれないこと。民間の雇用拡大、経済活性化に資すること。より効率的な管理によりコスト縮減が見込まれることなどの基準を設け、移行することが効果的なのか判断してまいりたいと考えております。 次に、具体的な導入施設と計画についてでありますが、体育施設における指定管理者制度の導入につきましては、本定例会に体育施設の管理は教育委員会が指定する指定管理者に行わせることができる旨の条例改正を御提案申し上げているところであります。特に、温水プールにつきましては、平成20年度より指定管理者制度の導入を予定しており、現在移行に向けた諸準備を進めているところであります。 今後、指定管理者にかかわる具体的な協議を進め、12月定例会に指定管理者の指定についての条例を御提案したいと考えております。また、青少年センターを含めた他の体育施設につきましては、現在、直営、一部民間委託、利用団体との共同により管理しており、それぞれ管理方法が異なっていることや、利用者の利便性など、効果的な形になるかどうかを充分見きわめた上で判断することになりますが、現段階では平成21年度導入を目標に課題の整理をしてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、千葉議員からのお話も充分念頭に置き、進めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 千葉君。
◆(
千葉智人君) 御答弁をいただきましたので、自席より再度質問をさせていただきます。 まず、季節労働者対策ですけれども、10月の設立に向けて行政としてもいろいろ検討されて、協議会の中で議論を得て、具体的な事業メニューも決定されたということです。よって、10月からスタートを切れる準備はできているということですので、安心はいたしました。しかしながら、実効性については御答弁でも市長認められていましたが、国からの事業実施に対してはさまざまな制約があって、地域自ら取り組む事業についても直接的に雇用につながる事業が組めていないというのが実態、実情なんだというふうに思います。これでは、いつまでたっても通年雇用化は促進されませんし、季節労働者の生活は厳しくなるのは必至だろうというふうに思いますし、壇上でも述べたとおり、特例一時金の削減もあることからもなおさらであります。 国は、国会での答弁の中で、政策の面では通年雇用対策というものを拡充してきていると、そういうわけであって、そういうものが実現されるということを期待しているというような大変あいまいな答弁を国はしています。 私どもは、通年雇用と言っても、通年雇用の環境が整備されているんだったらそれはいいと思いますけれども、しかし実態はどうなのかということです。通年雇用の環境が整備されていない、確保されていないというのが実態ではなかろうかというふうに思います。例えば、実際06年の北海道の建設労働者の動きを見ますと、ピークの9月、10月が約8万6,000人、これに対して最も工事量が減少する3月にはわずか7,000人なんです。その差ですね、8万人くらいの、これ差があるわけです。これが今の実態なんだろうと、積雪寒冷地の。国は順次手を打つんだと、通年雇用対策をやるんだというふうに言ってるんですけれども、そんなことを言ったら、働く前に凍えてしまうというのが実態です。だから、通年で働くことができる場を確保して、その後にこういった対策をすると。その前に生活保障の方を先に削ってしまうというのは、私どもは、国はこれ順番が違うんじゃないかなというふうに感じております。 市長も御答弁を伺っていて、この事業の事業効果については課題があるということはお認めになっていますし、地域独自の事業についても本当にさまざまな制約があって、本当にこの事業効果が得づらいというのは、我々と同様の認識だというふうに思います。しかしながら、実際に、またスタートした後にこれさまざまな問題が出てくるということも予想されますので、市長にはまずはこの制度が本当に季節労働者のためになるよう北海道や国に対して求めていただきたいというふうに要望いたします。あわせて、特例一時金についても50日に復活していただけるよう強く国に対して機会あるごとに求めていただきたいというふうに思います。この点については、要望とさせていただきます。 次に、この季節労働者問題に対して2点ほど質問させていただきたいと思います。 当市の基幹産業は、言うまでもなく漁業であります。特に、冬期間の間は、閑散期を迎える昆布漁業者などの雇用確保はこれまでも議会の中で議論があったことだろうというふうに思います。通年雇用の促進事業の御答弁を伺いましたが、この事業ではこういった漁業者の皆さんを救えないのではないかというふうに感じました。北海道は広いですので、その自治体によって産業構造が違いますし、当市においてはこの事業で何とか漁業者の方を救うことができないのかというふうに我々は感じておりますが、市長の見解を伺います。あわせて、救えないのであれば、今後どのような対策を考えているのか、伺います。 2点目は、この季節労働者にくくって考えても、この事業ですべての方を通年雇用化には至らすことはできないというふうに思います。こうした季節労働者に対しての何らかの対策があればお聞かせください。 次に、教育行政についてですが、御答弁を伺いまして、私たちが心配していたような答弁ではなく、慎重にこの指定管理者制度の移行については検討していくという御答弁をいただきましたので安心をいたしました。御答弁でもありましたけれども、当市においてはこの体育施設、青少年センターを含む体育施設は、直営、一部民間委託、利用団体との協働等、管理方法はさまざまあるというふうに思います。指定管理者に、これ現在移行しなくても利用者の利便性が保たれているという施設もあるんだというふうに思いますし、私たちはそういうふうに認識をしております。 逆に、この指定管理者を導入することによって、より経費がかかるというような施設も、これは検討すれば出てくるんではないかというふうに思っております。唯一御答弁の中で少しだけちょっとひっかかったのが、青少年センターの指定管理者制度を平成21年度導入を目標とするというところがちょっと気になったところでありますけれども、私たちも行革の中でメニューで示されているからこういう答弁になったんだというふうには理解はしていますけれども、くれぐれも導入を前提に議論をしていただきたくないなというふうに思います。御答弁であったとおり、市民の利便性が保たれて、また経費の縮減を図れる等、一定の条件を満たしたものだけを導入するよう、何でもかんでも指定管理者に導入することがないよう、強く要望を申し上げます。それは、体育施設だけではなくて、ほかの教育委員会の所管の施設にも同様のことが言えるというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 このことについても、教育長の御答弁があれば認識を伺って、なければよろしいですが、再質問を終わります。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 千葉議員の再質問にお答えをいたします。 昆布業者などの雇用確保等についてでありますが、議員御指摘のとおり、当市の基幹産業であります漁業において、季節的な要因による労働需給の変化は避けられないことから、冬期間の昆布漁業者の雇用確保についても、地域の重要な課題であると認識をいたしております。このため、昨年度から取り組みを進めております地域提案型雇用創出事業、いわゆるパッケージ事業での物づくりセミナーの開催や販売促進事業等、漁業者の起業や人材育成を支援し、冬期間の就労機会の確保を図ってまいります。 また、当市の気象条件や産業構造等、さまざまな要因により通年雇用に至らない季節労働者につきましても、全道市長会等を通じ、特例一時金制度の存続と給付内容の充実、公共事業の平準化による冬期雇用の拡大や雇用主への支援を関係機関に働きかけるなど、円滑な労働移動の実現と労働環境の充実に努めてまいります。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 鈴木教育長。
◎教育長(鈴木健二君) 千葉議員の再度の御質問にお答えいたします。 指定管理者制度の導入についてでありますが、先ほどもお答え申し上げましたが、利用者の利便性なども踏まえ、効果的な形になるかどうかについて充分見きわめ、議員からの御意見も念頭に置き進めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 次に、4番小沼ゆみ君。 小沼君。
◆(小沼ゆみ君) 通告に基づき一般質問を行います。 質問の1点目は、根室市消費生活センターの充実について伺います。 近年、消費生活を取り巻く環境は、経済社会の国際化、サービス化、情報化などの変化に加え、規制緩和が進展する中で、ますます多様化、複雑化してきています。これらの変化は、新たな商品等の開発や販売方法の多様化を促し、消費者の選択の幅を広げることになりますが、同時に消費者問題を一層複雑なものにしています。このため、消費者契約に関するトラブルや被害が後を絶ちません。特に、若者やひとり暮らしの高齢者、認知症のある人、障がい者などが悪質商法等の被害に遭うケースが急増しており、大きな社会問題になっております。 根室市消費生活センターのここ数年の相談件数を見ても、平成15年度では222件、平成16年度では375件、平成17年度では146件、平成18年度では139件もありました。相談内容の中で最も多かったのが利用した覚えのない情報料等の架空請求や不当請求、そのほかにも振り込め詐欺、悪質リフォーム詐欺や寝具等などの次々販売などが続発しており、年々より複雑化、悪質化により法的対応が必要なケースが少なくありません。このような問題は、迅速かつ適切に処理することが求められ、センターの一職員のみの判断だけでは戸惑うケースも非常に多く、そのような場合の対応については専門的な知識を持つ支庁の相談推進員の助言を得て、対処している現状にあります。 しかし、昨年度から道政改革の中で、石狩支庁を除く13支庁の消費生活相談所を廃止し、効果的、効率的な相談体制を整備するという観点から、専門知識の必要な相談への対応を北海道道立消費センターに集約、一元化を図り、身近な相談については各市町村にゆだねる方針を決めました。根室支庁においては、経過措置として消費生活相談推進員を週2回配置し、相談対応業務に加えて、根室管内の各市、町に出向き、相談業務の支援に当たっています。ただ、推進員の配置がいつまで続くかは未定で、ここ一、二年で打ち切られる可能性が強いとのことであります。このような支援体制がなくなれば、センターの相談業務にも支障を及ぼす可能性があると考えます。今後の根室市消費生活センターの体制のあり方についてどのように考えているのか、また体制の充実を図るためにも、私たちは専門相談員の資格を持つ職員の配置や、もしくは将来を見据えた上で、根室市消費者協会とも連携を図り、人材育成に取り組んでいく必要があると考えますが、市長の見解を伺います。 質問の2点目は、高齢者、障がい者に対応できる施設整備について伺います。 我が国では既に本格的な高齢化社会に突入しており、団塊の世代と言われている人たちが65歳となる平成27年ごろには国民4人に1人が高齢者になると予測されています。当市におきましても、本年8月現在の高齢化率は既に23.8%に達しており、確実に二、三年後には根室市の人口の4人に1人が高齢者となると推測され、全国的レベルよりも急速に高齢化社会へ進行しています。また、障がい者についても、平成18年度末では1,738名と毎年増加傾向にあるのが実態です。 私は、今回特に高齢者、障がい者が利用している市の施設、その中でも教育委員会所管の施設を中心に見学させていただき、感じたことがあります。高齢者や障がい者がいつでも安全で快適に利用できるための施設の整備がまだまだ不充分であるという現状です。手すりの設置や施設内外での段差の解除やスロープ化、また特にトイレの問題、各施設では和式トイレがほとんどで、高齢者の方からは洋式トイレの設置を求める声も数多く上げられているとのことでした。 平成18年度から6カ年間で取り組むべき障がい者施策の基本的方針を示す根室市障害者計画の中の第5節安心して暮らせる生活環境づくりの中でも、今後の課題として触れられておりますし、平成18年度から20年度までの根室市高齢者保健福祉計画、根室市介護保険事業計画の中の第9章生活環境の整備の中でも重要な課題に上げられております。 高齢者や障がい者の活動範囲を広げるためにも、しっかりとした整備計画を立てて、随時整備をしていく必要があります。各計画の推進に当たり、市長は各施設の整備についてどのように考えているのか、伺います。 また、教育委員会所管の施設整備についてどのように考えているのか、教育長に伺い、壇上からの質問を終わります。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 小沼議員の質問にお答えをいたします。 初めに、根室市消費生活センターの機能強化についてであります。 道は、道内13支庁に開設しております消費生活相談を北海道立消費生活センターに集約する形で来年度以降の相談業務を廃止する方向で現在検討が進められております。 平成18年度に根室支庁に寄せられた消費生活相談は233件で、うち103件が根室市分となっております。現在消費生活に関する相談は、非常に範囲が広く、近年は特に訪問販売や架空請求に加え、住宅リフォームなどに関するトラブルも多く発生しており、相談員の専門的な知識と経験が必要なことから、支庁の推進員とも連携を図り、解決に努めてきたところであります。 なお、支庁の相談業務が廃止された場合、日ごろから消費生活活動に熱心に取り組まれている根室消費者協会と相談体制について、今以上に連携を深めるとともに、弁護士や建築士などの専門的な解決が必要なケースが発生した場合には、北海道立消費生活センターとも連携を図り、相談対応に当たってまいりたいと考えております。 次に、高齢者や障がい者に配慮した施設の整備についてでありますが、本格的な高齢社会の到来に伴い、高齢者や障がいのある人の自立と社会参加を促進し、住みなれた地域社会で安心して暮らしていくためには、利用やすい施設づくりを進めていく必要があると考えております。 各施設の状況におきましては、近年改修した公園トイレなどは身障者用トイレ、手すり、スロープなど、高齢者や障がい者にも配慮して実施したところでありますが、改修がおくれている一つについては、設備が整っていない状況にあります。こうした施設は、老朽化も進んでいることから、緊急度の高い施設整備を優先的に実施しなければならない状況にありますが、一定規模の改修を伴う整備については、バリアフリー化まで工事するほか、利用頻度の高い施設につきましては、軽微な対応等も含め、計画的に進めていかなければならないものと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 鈴木教育長。
◎教育長(鈴木健二君) 小沼議員の御質問にお答え申し上げます。 教育委員会所管の各施設の現状と整備計画についてでありますが、小沼議員が調査された教育施設の中にも、高齢者や障がい者に対応のできていない施設もあることは承知しております。特に、御指摘のありました高齢者や障がい者に優しい施設づくりとして、これまで利用者の利便性や安全性を考慮し、できる範囲での改善は進めているところであります。しかしながら、施設すべてが整備されているものではありませんが、今後利用状況を踏まえ、軽微な方法なども含め、計画的に対応してまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 小沼君。
◆(小沼ゆみ君) 御答弁をいただきましたので、自席より再度質問と要望をさせていただきます。 根室市消費生活センターの充実については、再度質問をさせていただきます。 御答弁では、市独自の強化については難しいことから、根室市消費者協会と連携を図り、特に専門的な解決が必要なケースについては、北海道道立消費センターとの連携を図り対応していくとのことでした。壇上でも申し上げたとおり、支庁の推進員については、根室市はもとより根室管内4町にも出向き、相談対応支援に当たっているところであります。特に、法的対応が必要なケースに関しては、業者との話し合いに同席するなど、各センター相談員や役場の担当課の職員の指導的役割を担っている重要な存在であります。専門的な知識を持つ人が身近にいるいないでは、問題解決をする上で非常に影響もありますし、北海道道立消費センターとの連携を強化していくだけではやはり充分な対応は難しいと考えます。 現在の根室管内の4町の相談体制の状況を見ても、消費生活センターを設置しているのは当市と中標津町のみで、別海町、標津町、羅臼町は各役場の担当課が対応している状況にあります。支庁の推進員の廃止が決まれば、根室管内4町の相談対応にも影響が出る可能性がありますので、根室市独自でのセンターの機能充実が難しいのであれば、私たちは根室管内1市4町、広域的連携体制の相談対応を今後推進していく必要があると考えます。市長の見解を伺います。 高齢者、障がい者に対応できる施設の整備については、要望させていただきます。 御答弁では、施設の利用頻度を見ながら軽微な対応等も含め計画的に進めていく必要があるということでした。当市においても、待ったなしで超高齢化社会に突入しておりますので、まずは高齢者、障がい者の方々がいつでも気軽に利用でき、不便性を感じることがないよう取り組んでいただきたいと思います。そのためにも、枠配分方式での各所管での予算では整備を行うことは難しいと考えますので、市全体で予算を持って年次計画を立てて、しっかりと取り組んでいただきたいと要望して、再質問を終わります。
○議長(
嶋津隆之君)
長谷川市長。
◎市長(
長谷川俊輔君) 小沼議員の再質問にお答えをいたします。 広域的な消費相談体制の検討についてでありますが、現在根室管内におきましては市町村が単独で消費生活相談センターを設置しているのは、小沼議員も御指摘のとおり、根室市と中標津町となっております。ほかの3町には相談センターが設置されていない状況であります。今後、根室支庁の推進員の廃止が明確になった段階で、広域的な相談所の設置の必要性や連携のあり方、更に費用対効果など、さまざまな面から検討した上で、管内の4町とも相談をしてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
嶋津隆之君) 議会運営委員会の開催のため午後3時まで休憩いたします。 午後2時27分 休憩 午後3時0分 開議
○議長(
嶋津隆之君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
事務局長より諸般の報告をさせます。
◎
議会事務局長(高島成司君) 御報告申し上げます。 ただいまの会議の出席状況でありますが、ただいまの出席は20名であります。 以上で報告を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 休憩中に議会運営委員長より申し出がありました。内容につきましては、御配付のとおりでございます。 お諮りいたします。 澤崎議員から、先ほどの一般質問における発言において不適切な発言がありましたので、その発言の一部を取り消ししたいとの申し出がありました。取り消ししたい発言は、御配付の記録抜粋の実線箇所の発言の部分でございます。 この取り消し申し出を許可することに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
嶋津隆之君) 御異議なしと認めます。 したがって、澤崎文剛議員からの発言の取り消しの申し出を許可することに決定をいたしました。 以上で本日程の一般質問を終わります。 次に、日程第2、議案第56号から議案第59号及び報告第13号の合計5件を一括して議題といたします。 本件について提出者の説明を求めます。 順次発言を願います。 財政課長。
◎財政課長(堀合康文君) 議案の21ページをお開き願います。議案第56号平成19年度根室市一般会計補正予算(第2号)の内容について説明いたします。 今回の補正は、第1条歳入歳出予算の補正に記載のとおり、歳入歳出予算総額に歳入歳出それぞれ1億6,848万5,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ146億3,504万8,000円とするものです。 補正の主な内訳につきましては、じん芥焼却場1号焼却炉の耐火れんがの補修、生活保護費国庫負担金超過交付分の返還に伴う経費のほか、事務事業の執行上特に支障のある経費について補正するものです。これらに対する主な財源として、
地方交付税、国道支出金、繰越金、起債等で措置するものです。 主な内容につきましては、別冊の事項別明細書により説明いたします。 事項別明細書9ページをお開き願います。2款総務費、1項3目財産管理費6,029万円の補正につきましては、25節積立金のうち財政調整基金5,920万円が主なものです。 同款同項7目諸費5,075万6,000円の補正につきましては、生活保護費国庫負担金超過交付分の返還による歳出還付金の補正です。 10ページへ参ります。3款民生費、1項5目老人福祉施設費391万3,000円の補正につきましては、老朽化に伴う第1老人福祉センターの屋根等の改修経費の補正です。 12ページへ参ります。4款衛生費、2項2目じん芥処理費3,601万5,000円につきましては、焼却炉内のれんが等の張りかえ工事が主な補正です。 18ページへ参ります。8款土木費、6項1目港湾建設費1,675万円につきましては、国の直轄事業にかかわる管理者負担金の確定に伴う補正です。 19ページへ参ります。9款消防費、1項1目常備消防費135万5,000円につきましては、日本消防協会の助成事業の決定に伴い、軽可搬消防ポンプ等の購入経費です。 以上の結果、今回の補正額は1億6,848万5,000円となるものです。 次に、歳入につきましては、歳出予算にかかわる各種事務事業に伴う財源調整をしたものですので、内容の説明については省略させていただきます。 条文の21ページに戻りまして、第2条地方債の補正につきましては、記載のとおりですので説明を省略いたします。 以上で説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 市民福祉部長。
◎市民福祉部長(細井芳夫君) 25ページをお開き願いたいと思います。議案第57号の説明に入ります前に、28ページの議案第58号に訂正がございまして、議案を差しかえさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。 それでは、25ページ、ただいま上程になりました議案第57号平成19年度根室市国民健康保険特別会計事業勘定補正予算(第2号)の内容について御説明申し上げます。 今回の補正は、第1条歳入歳出予算の補正に記載のとおり、歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ231万円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ44億9,967万2,000円とするものでございます。 補正の内容につきましては、生活習慣病の1次予防を中心に、市保険者個々の自主的な健康増進及び疾病予防の取り組みとして実施する国保ヘルスアップ事業に係る経費に限定して補正するものであります。 議案26ページの歳入につきましては、歳出予算に計上した経費について、国庫支出金及び基金繰入金で措置するものであります。 次に、議案27ページの歳出につきましては、6款1項保健事業費231万円につきましては、当該事業の実施に係る経費であり、参加者に対する健康講座や運動実践教室の開催についての委託するものであります。 なお、別冊の事項別明細書につきましては説明を省略させていただきます。 次に、28ページをお開き願いたいと思います。議案第58号平成19年度根室市介護保険特別会計事業勘定補正予算(第1号)の内容について御説明申し上げます。 今回の補正は、第1条歳入歳出予算の補正に記載のとおり、歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ3,018万5,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ12億478万7,000円とするものであります。 補正の内容といたしましては、事務事業の執行上特に支障のある経費に限定して補正するものであります。 議案29ページの歳入につきましては、前年度の決算に伴う余剰金3,018万5,000円を平成19年度に繰り越すものでございます。 次に、議案30ページの歳出につきましては、2款1項介護給付費6,416万1,000円の減額は、要介護認定者の減少及び市内の有料老人ホームの開設が当初予定よりおくれたことに伴う減額でございます。 2項介護予防給付費6,416万1,000円の増額は、要支援認定者の増加に伴う増額であります。 6款1項基金積立金93万1,000円は、保険料の余剰金を基金に積み立てするものであります。 8款1項諸費2,925万4,000円は、前年度の保険給付費に対する国庫支出金、支払基金交付金及び道支出金の精算によりいずれも超過交付となりましたので、その超過分の返還に要する経費を増額するものであります。 なお、別冊の事項別明細書につきましては説明を省略させていただきます。 以上で議案第57号、第58号の説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 病院事務長。
◎病院事務長(島谷満君) 議案の31ページをお開き願います。議案第59号平成19年度
市立根室病院事業会計補正予算(第1号)について御説明いたします。 今回の補正の内容につきましては、4月から
常勤医師不在による外科の応援、また呼吸器外来の開設、当直応援などによる
短期出張医師にかかわる旅費や負担金及び補助金などの派遣経費のほか、
医師確保に伴う交際費、産婦人科診療誤りに伴う慰謝料などの補償補てん及び賠償金の補正が主な内容であります。 詳細につきましては、別冊の
市立根室病院事業会計補正予算(第1号)に関する説明書に記載のとおりでありますので、説明を省略させていただきます。 条文予算に戻りまして、第1条は総則の定めであります。 第2条は収益的支出の補正でありますが、第1款
病院事業費用を7,208万7,000円増額し、補正後の予定額を34億9,558万円とするものであります。 第3条は、議会の議決を得なければ流用することのできない経費の補正であり、交際費を200万円増額し、補正後の予定額を415万円に改めるものであります。 以上で説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 財政課長。
◎財政課長(堀合康文君) 議案32ページをお開き願います。報告第13号専決処分の承認を求めることについて御説明いたします。 今回の専決処分は、平成19年度根室市一般会計予算の補正を平成19年7月27日に行ったものです。 補正の内容といたしましては、じん芥焼却場2号焼却炉の耐火れんがが剥離したことに伴う補修工事が必要となり、472万5,000円を増額補正したものです。 以上の結果、33ページの専決処分書、第1条歳入歳出予算の補正に記載のとおり、歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ472万5,000円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ144億6,656万3,000円とするものです。 以上の内容につきましては、地方自治法第179条第1項及び第3項の規定により報告し、承認を求めるものです。 以上で説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) お諮りいたします。 本件については、本会議の質疑を省略し、10名の委員をもって構成する予算審査特別委員会を設置して審査を付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
嶋津隆之君) 御異議なしと認めます。 したがって、そのように決定をいたしました。 お諮りいたします。 ただいま設置されました予算審査特別委員会の委員の選任については、お手元に御配付の名簿のとおり議長が指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
嶋津隆之君) 御異議なしと認めます。 したがって、そのように決定をいたしました。──────────────────────── 〔朗読せざるも掲載〕補正予算審査特別委員会議案付託一覧表付 託 議 案議案第56号、第57号、第58号、第59号
報告第13号 (5件)──────────────────────── 補正予算審査特別委員会委員名簿神 忠 志 嶋 津 隆 之千 葉 智 人 五 十 嵐 寛波 多 雄 志 中 林 直田 塚 不 二 男 佐 藤 敏 三永 洞 均 壷 田 重 夫 以上10名────────────────────────
○議長(
嶋津隆之君) 次に、日程第3、議案第53号から議案第55号の合計3件を一括して議題といたします。 本件について提出者の説明を求めます。 順次発言を願います。 総務部長。
◎総務部長(小田嶋英男君) 議案11ページをお開き願います。議案第53号根室市職員等の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例について御説明いたします。 本件につきましては、今議会の冒頭市長より行政報告を申し上げましたとおり、このたびの職員の不祥事に関しまして、市長及び副市長より給料減額の申し出がありましたことから本案を提出するものであります。 以下、条文の内容について御説明いたします。 附則第2項を第3項に繰り下げ、第1項の次に1項を加えるものであります。 2項は、条例の第1条の規定にかかわらず、給料月額の10分の1を減額するもので、本年度の独自削減と合わせ合計22%の減額率となり、市長につきましては平成19年10月及び11月に支給する給料月額を70万2,000円とし、また副市長につきましては10月に支給する給料月額を56万1,600円とするものであります。 附則といたしまして、この条例は平成19年10月1日から施行するものであります。 以上で説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 教育部長。
◎教育部長(平松利英君) 12ページでございます。議案第54号根室市体育施設条例の一部を改正する条例について御説明いたします。 本案は、体育施設として新たに屋内相撲場を加えること、また体育施設に指定管理者制度を導入することに伴い、所要の改正をするため提出するものであります。 以下、条文の内容について御説明いたします。 第2条の表に、名称として根室市屋内相撲場、位置として根室市牧の内146番地16を加えるものであります。 第3条の次に次の2条を加える。この内容は、第3条の2として、従前規則で定めていた開設期間及び開設時間を規定するとともに、次ページの第2項では教育委員会の特認事項について定めたものであります。 第3条の3といたしまして、根室市温水プールの休館日を定めたものであります。 第12条を第15条とし、第11条の次に次の3条を加える。この内容は、条項整理をしたものであり、第11条の次に第12条から第14条を追加するものであります。 第12条は、指定管理者による管理について規定したもので、第1項は社会体育施設の管理を指定管理者に行わせることができる旨の規定であります。 第2項は、指定管理者に管理を行わせる場合は、教育委員会を指定管理者に読みかえをする規定であります。 第13条は、指定管理者が行う業務について、第1号から第3号に規定したものであります。 第14条は、使用料の指定管理者への納入、使用料の減免還付について第1項から第3項にそれぞれ規定したものであります。 なお、本条例の改正内容につきましては、次ページ以降に新旧比較表を添付しておりますので、御参照を願います。 附則といたしまして、この条例は平成20年4月1日から施行することとなりますが、第2条の改正規定は公布の日から施行するものであります。 以上で説明を終わります。
○議長(
嶋津隆之君) 建設水道部長。
◎建設水道部長(嶋倉博義君) 議案19ページをお開き願います。議案第55号市道路線の廃止につきまして御説明いたします。 本案は、市道光洋団地15号線が市営住宅光洋団地建てかえ整備事業実施に伴いまして、今年度行われます既存の光洋団地6棟24戸の解体及び周辺敷地の造成工事に支障があり、なおかつ今後予定の建てかえ光洋団地3号棟の建設地となりますことから、当該路線を廃止し、適正な市道の維持管理を図るため、道路法第10条第3項の規定により議会の議決を求めるものであります。 路線番号、路線名、起点、終点、敷地の幅員、延長につきましては、それぞれ記載のとおりでありますので説明を省略いたします。 なお、路線の位置図等につきましては、次ページの添付資料を御参照願います。 以上で説明を終わります。よろしく御審議願います。
○議長(
嶋津隆之君) お諮りいたします。 本件については、本会議の質疑を省略し、お手元に御配付の議案付託一覧表のとおり、それぞれの常任委員会に審査を付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
嶋津隆之君) 御異議なしと認めます。 したがって、そのように決定をいたしました。──────────────────────── 〔朗読せざるも掲載〕各常任委員会議案付託一覧表委員会名付 託 議 案総 務
常任委員会議案第53号
(1件)文教 厚生
常任委員会議案第54号
(1件)産業 建設
常任委員会議案第55号
(1件) (3件)────────────────────────
○議長(
嶋津隆之君) 以上で本日の議事日程はすべて終了いたしました。 なお、9月28日の本会議は、議事の都合により午後5時に繰り下げて開きますので、定刻まで御参集を願います。 本日はこれをもちまして散会といたします。 御苦労さまでした。 午後3時19分 散会 上記会議の記録に相違ないことを証し、ここに署名する。 平成19年9月26日 議 長 嶋 津 隆 之 署名議員 千 葉 智 人 〃 遠 藤 輝 宣 〃 澤 崎 文 剛...